


海外市場に向けて東北地方の認知を拡大するための施策。特定の言語に依存せず、世界中の視聴者が直感的に理解できる体験設計が求められた。ナレーションやキャプションを排したノンバーバル(非言語)という制約を逆手に取り、ビジュアルの強度だけで東北の物語を紡ぐ構造を設計した。

ナレーションとキャプションを一切排し、ノンバーバルを企画の前提条件として固定した。言葉を使わない分、「旅の体験構造」そのもので物語を成立させる必要がある。韓国人キャスト2名を起用し、日本人ではなく海外からの目線で東北に入る導線を設計した。自然の雄大さだけでなく、古民家での暮らしや地元の人との触れ合いを旅程に組み込み、「自然×人」の両面から東北を描く構成を選択している。


事前に複数回、東北の広域を踏査し、制作チームとともにロケーションを徹底調査。日本海から太平洋を結ぶロングトレイル、湖、深い森林──旅の没入感を支えるスケールをシネマカメラで収録した。人物を風景の中に配置する際は、自然のダイナミズムと人の存在感が拮抗するサイズ感を基準に画角を決定。演出トーンは一貫してリアリティとシネマティックの融合に振り、古民家の生活描写から山稜のワイドショットまで、色温度とコントラストのレンジを揃えている。編集とカラーグレーディングを統括し、東北特有の透明感と空気の湿度を意識したルックを追求。自然光の色彩を最大限に引き出す仕上げで、映像全体の一貫性を確立した。

言語の壁を排除したノンバーバル形式により、世界中の視聴者が等しく受容可能なグローバルな映像資産を構築した 。 観光資源を「自然×人」の多層的な魅力として提示したことで、デジタルキャンペーンやSNS展開における高い汎用性と、ブランドとしての強度を両立 。 「風景そのものが語る旅」という設計思想が、東北という地域への根源的な好奇心を喚起する結果をもたらした
























