B’z

LIVE-GYM

Black silhouette of a person holding a heart-shaped balloon.

B’z

LIVE-GYM

Event & Culture

企画/ ビジュアルデザイン/映像演出/CG・モーション設計/投影設計(マッピング)/全体同期の設計支援
全国52万人が体験したB’z全国ツアー「LIVE-GYM」にて、オープニング映像演出を担当。 ステージそのものを“動く映像”として再構築し、音楽と映像の境界を消し去った。

① PREMISE | 前提の設計

B’zは世界水準のステージ演出を積み重ねてきたアーティストであり、求められたのは「まだ誰もやっていないこと」だった。

当時、プロジェクションマッピングを巨大な建物や大規模構造物に施した事例は海外に1〜2件あったが、コンサートのステージ演出として採用したアーティストは世界にゼロ。映像を“足す”のではなく、舞台そのものの設計から更新する必要があった。

さらに全国ツアーである以上、各会場でセッティングに日数はかけられない。あくまで音楽コンサートであり、プロジェクションを見に来ているわけではない。限られたリハーサル時間の中で、3時間で映像と空間を合わせ切る再現性——その技術的な仕組みが成立条件だった。

狙ったのは錯覚ではなく、“境界の消失”である。

本物のアルミステージを前提に、その質感を完全に模した像を重ね、暗転後も舞台がそこに在り続けるように見せる。像が動き出し、マッピングが終わる瞬間に構造が開き、擬似空間から実在へ切り替わる。観客の視点を揺さぶりながら、音楽の始まりを「未体験の空間体験」として成立させることが、このプロジェクトの前提だった。

横幅80mのステージ全面に3Dプロジェクションマッピングを施し、映像・舞台・照明・音響を完全同期させた

② STRUCTURE | 演出・構造の設計

ステージデザインの初期段階から参画し、素材の選定からアドバイスした。コンサートでは通常、幕を使うのが常識だが、それを排し、アルミの構造物でステージを構成。その構造物がセンターから物理的に"開く"というギミックを発案した。体験の設計はこうなる——客入りの段階で、観客は本物のアルミのステージを見ている。暗転。直後にアルミ素材を完璧に模した映像がステージ全面に照射される。観客はステージがライティングされたまま残っていると錯覚する。その「本物」が動き出す。マッピングが終わると、センターからステージが割れ、逆光の中に扉が開き、奥に壁がせり上がる。壁の裏にはLEDが仕込まれている。アーティストが登場する。オープニングで3D的な擬似映像空間を体験した直後、リアルなアーティストが空間の真ん中に立っている。さっきまで目の前にあったものが背後に回り、別の機能を果たしている。視点そのものを揺さぶる仕掛けだった。

③ INTEGRATION | 技術・実装と統合

横幅約80mのステージ全面を3DCGで精密にモデリングし、10台超のプロジェクターを1ピクセル単位で位置補正する3Dマッピングシステムを構築。視差と透視投影のシミュレーションにより、3時間でのキャリブレーションを可能にした。

オープニングの体験設計はこうだ。客入りの時点で、観客の目の前には本物のアルミのステージがある。開演──Loss暗転。その瞬間、アルミ素材の質感を完璧に模した映像がステージ全面に照射される。会場は暗くなっているが、観客はステージがライティングされたまま存在し続けていると錯覚する。その"動かないはずのもの"が動き始める。ハニカム構造の金属パネル、光の反射──すべてリアルCGとして構築された映像が、物質と映像の境界を溶かしていく。マッピングが終わると、ステージがセンターから割れる。逆光。扉の奥に壁が立ち上がり、その背面にはLEDが仕込まれている。アーティストが姿を現す。

3D的な擬似映像による没入から、生身のアーティストが空間の真ん中に立つリアルへ。そして気づけば、さっきまで目の前にあったステージ構造体が背後に移動し、まったく別の機能を果たしている。視点そのものを揺さぶる空間の転換。映像と構造と照明が完全に同期することで、観客の空間認識を連続的に書き換え続けるシークエンスを設計した。

④ VALUE | 変化・価値の結実

「何を見ていたのか分からなくなった」──その反応こそが、設計の狙いどおりだった。映像を上から被せるのではなく、空間の構造設計から入り、物質と映像の境界を消すアプローチは、以降のライブ演出における映像ディレクションの基準を更新した。このプロジェクトは、自身にとっても「空間を設計する映像演出」という方法論を確立した原点である。延べ52万人が現場で体験。当時、国内外で最大規模の3Dプロジェクションマッピングとして話題となった。全26公演、延べ50万人以上を動員したツアーの映像演出を統括。数万人規模の会場で、映像が照明・音響と一体化し、楽曲の構造(強弱・間・余韻)を空間全体で可視化するライブビジュアルとして機能した。

Start from the Premise.

企画書が固まっていなくても構いません。
構想段階の壁打ちから、演出、撮影、技術実装まで、
プロジェクトの状態に合わせて柔軟に対応します。
Night sky filled with countless stars and the Milky Way galaxy visible above a dark silhouette of trees.
Young woman in a light dress looking up against a clear blue sky.
Silhouettes of two people on a rocky hill during a colorful sunset with a starry sky.
Hand reaching towards bright sunlight with blurred green foliage in the background.

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