


文化発信企業」としてのアイデンティティを再定義するため、新オフィス「オチャノバ」を映像で記録する必要があった。施設紹介に留まらず、街・人・空間の関係を視覚的に描き出すことが求められた。

施設紹介の映像にはしない。オフィスを“完成形”として見せるのではなく、人の移動と視線の流れの中で空間を立ち上げる構造を採用した。入口から奥へ、静から動へ。空間の役割が切り替わる瞬間をつなぎ、場が「文化拠点」として機能していく呼吸を描く。説明ではなく、動線と間で理解させる設計に寄せた。


撮影は“見せ場”を作るより、空間のスケール感と気配が崩れない距離を守ることを優先した。人の動きに合わせてカメラを運び、止める/流すの判断で空間の密度を調整する。光は演出として足さず、素材感と奥行きが自然に読めるレンジへ整える。
編集では、情報を詰めず、場の速度を揃える。カットの接続点を「説明」ではなく「体感」に置き、視聴者がオフィスを“訪れたように感じる”テンポで組み上げた。

新オフィスを「きれいな施設」としてではなく、人と場がつくる文化の輪郭として伝える映像になった。見た人が、空間の意図や温度を短時間で把握できる——そのための“入口”として機能する。外向けに公開する場合も、企業紹介の説明映像ではなく、場の思想を体感として残す形式として成立している。
























