


3年目。認知も広がりブランドのビジュアル言語は蓄積の段階に来ていた。初年度に「華やかさを引き算して品位を残す」を定め、2年目に「素材の温度を光で制御する」を加えた。3年目に求められたのは、さらに削ぎ落とすこと。装飾を減らし、服のライン——肩の角度、ウエストの絞り、裾の落ち方——だけで画面を成立させる段階への移行だった。Maglieが到達しようとしていたのは、「甘くない」のさらに先、構造そのものが美を担う地点だった。
さらに布の素材感を生かすために光を硬く絞った。影の落ちる位置で服のラインが決まる。前年までなら柔らかくした光を、今年はあえて削った。

クールトーンを基調に、直線的な構図とハードライトを組み合わせた。装飾的な要素を排し、服の構造線そのものが画面の主語になる設計。余白の比率を広げ、被写体の存在感を情報量ではなく輪郭の緊張で立ち上げる方向に振り切った。「静かだが強い」——その印象を、画面構成だけで実現する


光源をあえて硬く絞り、マットな素材のテクスチャと造形の緊張を同時に拾う設計。グレーディングでは彩度を抑え、陰影の中に光の質だけを残す処理を施した。3年間で蓄積したブランドとの共通言語が、ライティングひとつの判断にも反映されている。現場での迷いが減った分、画面の精度が上がっている。

Web・チラシ・店頭カタログ・SNSにて展開。3年間かけて段階的に削ぎ落としてきたトーンの到達点として、ブランドの成熟を象徴するビジュアルに着地した。Maglieとは2023年から4年目に入る継続撮影を担当。シーズンごとにトーンを更新しながら、ブランドの視覚言語を蓄積し続けている。
























