正方形の構図

Black silhouette of a person holding a heart-shaped balloon.
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正方形の構図

ハッセルの正方形には、撮るときの体感がある。

構図のセオリーはいくらでもある。三分割、余白、視線誘導。でもそれは写真に"意味"を後付けするための道具であって、写真の正しさとは別の話だと思う。少なくとも、自分にとっては。

昔は、うまく撮ろうとしてばかりいた。余計なことを考えて、上手く見せようとして、撮れた気分になって、客観的に人に見てもらったら何も撮れていない。そういう感じ。

そういう時代にハッセルを持つことになった。最初ぜんぜん撮れなくて、いかに自分が雰囲気を撮っていたか、思い知らされた。ハッセルを持って、ようやく自分が何に反応してシャッターを切っているのか、確認が始まった感じだった。

正方形は、雰囲気に逃げにくい画角だと思う。縦構図の写真よりもさらにストイックな、私はこれを撮ってます、という態度が画面に出る。撮るものがそのまま真ん中に浮かび上がってくる。

適当に考えないで撮影すると悶えるぐらい凡庸な写真になるから、恐ろしい。

あとはファインダー。ハッセルはやはりあのファインダーに価値がある。光を観察するための窓。目で見えるということは、光を見ていることだとわかる。色、素材、形、距離。何に当たって、何が浮かんで、どこに影が落ちるのか。露出計の数値とは別に、世界の明るさを自分の感覚で掴もうと能動的になる。

フィルムも現像も今よりは安かったけど。巻き上げの感触と、シャッターの重さと、撮れる枚数の少なさが、じっくり見る訓練になった。

あのころ正方形と向き合っていた時間が、今も撮り方の芯になっている気がする。

気がする、というくらいのなんとなくの確かさだけど。

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抽象的なビジョンを、強固な「視覚の構造」へと翻訳する。

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Night sky filled with countless stars and the Milky Way galaxy visible above a dark silhouette of trees.
Young woman in a light dress looking up against a clear blue sky.
Silhouettes of two people on a rocky hill during a colorful sunset with a starry sky.
Hand reaching towards bright sunlight with blurred green foliage in the background.

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